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BtoBマーケティングにおける SEO施策とは?

更新日:2022/04/21

公開日:2021/11/30

BtoB企業の会議風景
BtoB企業が新商品やサービスを購買する際、その情報はその会社のHPから得ているというのが全体の4割を占めています※。営業担当者から新製品の情報を得ていた従来のやり方は薄れ、顧客自身が情報収集するようになってきました。

このような購買行動の変化をうけて、BtoB企業のコーポレートサイトやオウンドメディア、SNSなどのコンテンツが充実してきています。

検索結果に自社のコンテンツや広告を表示し、より多くの流入を獲得するためにはSEO施策が重要になってきます。ここでは、これからBtoB企業のSEOに取り組む方に向けて、SEO施策の特徴や実践するときの注意点についてご紹介します。

※参考:株式会社日経リサーチ

SEO施策とは?

SEOは、Search Engine Optimizationの頭文字をとったものです。直訳すると「検索エンジン最適化」の意味です。Googleやyahooをはじめとする検索エンジンにおいて、狙った検索キーワードで上位表示されるように工夫することを指します。施策は、検索エンジンに正しく伝わるためにほどこす対策です。SEO施策には大きく分けて内部施策と外部施策があり、具体的には以下のような内容になります。

施策の種類 施策の内容
コンテンツ
SEO
キーワードの選定
競合の分析
コンテンツの質と情報量
E-A-Tを意識する
内部施策 タイトル・ディスクリプションの最適化
正しいHTMLタグでの記述
内部リンクの設定
高品質な画像
パンくずリストの設置
XMLサイトマップを設置する
重複ページを無くす
低品質なページ(noindex)を除外する
SSL化
サイト表示の高速化
レスポンシブデザイン
ナビゲーションの最適化
リンク切れを無くす
構造化マークアップ
外部施策 良質な外部サイトからのリンク
ソーシャルブックマークボタンの設置
プレスリリースの配信
SNSやブログなどでのPR

BtoB企業のSEO施策の特徴

では、BtoB企業のSEO施策にはどのような特徴があるのでしょうか?

キーワードの検索ボリュームが少ない

BtoBのキーワードは、BtoCに比べて検索ボリュームが少ない傾向があります。

BtoCでは月間検索ボリュームが1万件を超えるキーワードを「ビックワード」と呼びますが、BtoBでは、月間検索ボリュームが1000件を超えると「ビックワード」と呼びます。

100~1,000件は「ミドルワード」、10~100「スモールワード」で、スモールワードを狙ってコンテンツ制作をすることも珍しくありません。

スモールワードは、「複写機 リース費用」のように2~3語のキーワードを掛け合わせて検索されることが多く、このようなキーワードを「ロングテールキーワード」と呼びます。

「ロングテールキーワード」は検索ボリュームが少なく競合性も低いため、検索上位を取りやすい傾向もあります。

キーワードの数が少ない

BtoBのキーワードはBtoCと比べると特殊で専門性の高い傾向があるので、その母数は非常に小さいという特徴があります。

それは集客の範囲が狭まる反面、ターゲットを明確に定義しやすくなり、顧客のニーズが具体的に見えてくるメリットもあります。

BtoBの企業にとっては、自社の商品やサービスの価値と市場のニーズが合致することは、効果的に訴求ができるのでメリットだといえます。

CVにつながる確率が低い

BtoBのサイトはBtoCのサイトと比べてCVにつながる確率が低い傾向があります。

商品やサービスの単価が高いことや比較検討に時間がかかることも原因として考えられるでしょう。

また、Webサイトの内容がユーザー目線で作られていなかったり、情報を見てほしいターゲットに合わせた内容になっていなかったりするとCVには繫がらなくなってしまうので注意しましょう。

そんなCVに繫がらないコンテンツページをどのように改善したらいいかお悩みではありませんか?ページデリバリーは、そんな画一的なコンテンツを脱却し、 「どんな人」に「どう読み進めてもらいたいか」具現化したコンテンツに変えます!詳しくはこちらのPAGE Deliveryをご覧ください。

 

BtoB企業のSEO施策を実践するときの注意点

BtoBにおけるSEO施策では、BtoCの SEO施策とは違った点で注意が必要になってきます。
ここでは、BtoBのSEO施策を実践するときの注意点についてご紹介いたします。

あらゆる角度からキーワードを考える

BtoBに関するキーワードは、BtoCと比べると、検索ボリュームが少ないものが多いという特徴があります。

1語のみの単一キーワードでSEOを成功させるのは非常に難しいため、製品名や使い道、利用状況などから、あらゆる角度から想定できるキーワードを組み合わせてアプローチしましょう。

次の例のように「会計ソフト」というメインキーワードに加えて「クラウド」や「比較」のような別のキーワードを組み合わせる複合キーワードにすれば、SEO施策の範囲が広がります。

■複合キーワードの例
会計ソフト 種類
会計ソフト クラウド
会計ソフト クラウド 比較

キーワードの選定

BtoB企業のコンテンツにアクセスするユーザーのタイプは大きく2つに分けられます。

1つは、すでに購買を視野に入れて商品やサービスを検索しているユーザーと、もう1つは情報収集のために検索しているユーザーです。

検索の時に使うキーワードでどちらのタイプか見分けることができるでしょう。

例えば「○○ 外注比較」「○○ 価格検討」などは、すでに購買を視野に入れている段階と推測できますが、「○○ とは」「○○ 種類」などは、その商品やサービスについて詳しく知りたいために情報収集をしているユーザーだと考えられます。

確度の高いリードを集めたいなら、購買を視野に入れている段階のキーワードに絞った方が、成約につなげやすいでしょう。

カスタマージャーニーを意識する

カスタマージャーニー(Customer Journey)とは、顧客が商品やサービスを知り、どのように考え、行動して購入に至ったか一連の流れを旅に例えたマーケティング用語です。

ユーザーは、同じ商品やサービスを検索するにしても、カスタマージャーニーのどの時点に置かれているかによって選ぶキーワードが変わってきます。

次の表は「経費精算クラウドサービス」の購入を考えた場合のカスタマージャーニーとキーワードを表しています。

■「経費精算クラウドサービス」のカスタマージャーニーとキーワード

段階 行動 思考 キーワード
1.興味をもつ テレビCMを見て気になる 自分の職場では何を使っているか考えてみる 「経費精算 企業」
「経費精算 会社」
2.情報収集 経費精算システムの関連KWで検索 今の仕組みは古いのでもっと使いやすいシステムを提案したい 「経費精算 クラウドサービス」
「経費精算 CRM」
3.比較検討 企業の口コミを調べる、またはランキングを調べる 今、どのような経費精算 クラウドサービスが人気なのか知りたい。周りの意見も参考にしたい 「経費精算 クラウドサービス おすすめ」
「経費精算 クラウドサービス ランキング」
「サービス名 評判」
4.購入 商品を購入したいと考える 購入したいサービスを絞り込んだので、社内に提案するために詳しい商品情報を調べたい 「サービス名 特徴」
「サービス名 価格」

 
ここではカスタマージャーニーを簡単に説明しましたが、実際はもっと詳細に作られるようです。

ユーザーが置かれている状況に適切なキーワードでSEO施策を行えば、ユーザーへアプローチする精度を上げられるでしょう。

SEO施策を行ったページに流入数はあるけれど、思うようにコンバージョンが上がらないということはありませんか?

そんな成果の出ていないコンテンツページにおいて、コンバージョン導線を明確化してコンバージョン率を向上させる仕組みがページデリバリーです。

訴求するサービスを、ユーザーが実際に体験したら生活がどのように変わるのか、というベネフィットを仮説したブリッジページを作成し、記事ページとバナーのリンク先であるお問い合わせページの間に設置します。

また、ブリッジページは独自の配信システムで運用しますので継ぎ目ない結果と検証を実現できるのです。成果が出ないまま持て余している記事ページがありましたら取り入れてみませんか?

詳しくはこちらの「PAGE Delivery」をご覧ください。

ちなみにこれからSEOを行う人が何からはじめたらいいのか

では実際にBtoB企業向けにSEO施策を行うとしたらどのように取り組めばいいのでしょうか。

ターゲットを知る

ペルソナの設定
ペルソナとは、自社の商品やサービスを買ってくれる人物像のことです。

ペルソナがどのような人物なのかを詳細に設定することで実在する人物のようにイメージができ、自社の商品やサービスを購入してもらうためにどのようにアプローチしたらいいか、戦略が立てやすくなります。

SEO施策においては、どのようなKWで施策すべきかのヒントになります。

カスタマージャーニーマップを作る
カスタマージャーニーマップは、顧客が商品やサービスを知り、購入するまでの一連の経験を旅の地図にように可視化したものです。
これを作ることによってユーザーがどのような状況にあるときに、SEO施策でどのようなキーワードを使えばいいのかが選定しやすくなります。

キーワードの選定

SEOの施策には、被リンク施策やタイトルと見出しの最適化、モバイル対応などがありますが、その中でも重要なのがキーワード選定です。

ユーザーのニーズに合わせて、そこに訪れるユーザーが興味を持ちそうなキーワードで施策をすれば、検索エンジンやユーザーから表示され上位表示の可能性もあります。

ユーザーニーズと合わないキーワードで施策してしまうと、検索順位も伸びず、人に気づかれない可能性があるため、効果をあげるためにもキーワードはしっかり選定しましょう。

キーワードは以下の3つのステップで行われます。

STEP1 キーワードをリストアップ
STEP2 検索ボリュームを書く医院
STEP3 キーワードを絞り込む

キーワードをページに反映

キーワードを選定したら、コンテンツに自然な形でキーワードを反映します。

コンテンツの中でキーワードを反映する主な場所としては、タイトル、ディスクリプション、URL、altタグ、見出し、本文などです。

リンク施策

自社サイトのコンテンツが他の人に評価されたとき、その人のブログやSNSで紹介されることがあります。

紹介されたWebページのURLをクリックするとオリジナルの自社サイトに飛ぶようになっているという状態被リンク と呼びます。

SEOでは被リンクされると、検索エンジンは、そのサイトには引用されるような価値があると高く評価する傾向があります。

SEOのリンク対策とはこの被リンクを獲得する外部対策とサイト内でページの相互にリンクを貼る内部対策があります。外部対策においては、無関係なページからむやみにリンクを貼るとスパムと見なされて順位の低下やペナルティをうける場合がありますのでご注意ください。

実践と検証

SEO施策で最も重要なのは、施策の結果を検証して、想定したように順位が上がらなかった場合には施策を見直してみることです。

そうすることで、施策の精度を高めていくことができます。

PDCAで具体的に行うこととしては、順位を日々計測して、順位が伸び悩んだり、下がったりしたときは次の点を見直すことをおすすめします。

  • titleタグの見直し
  • キーワードの見直し
  • 内部リンク構造の見直し
  • コンテンツの見直し

SEO担当者がやるべきこと

費用対効果をシュミレーションする

BtoBマーケティングを行うには、どのような施策をすれば、限られた予算や人材で最大限の効果を出すことができるのか、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

SEO施策をどれくらいの期間試すのか判断するためにも、ます初めに費用対効果の予測を立てましょう。

予測を立てることで、失敗を回避できたり、その施策に投資する理由を明確にできます。

マーケティングや広告運用の費用を申請する説明にも役立ちますので費用対効果のシュミレーションを立てて施策を行う指針にしましょう。

競合分析や市場分析

SEOは1社で行うものではなく必ず競合がいます。
自身のサイトのアクセス数やターゲットとするキーワードで検索した場合の順位、コンバージョン率などを改善したかったら、競合となるWebサイトの分析をすることで、自分のWebサイトを先んじることもできるので競合分析は大事です。

競合分析は大きく次の4つのステップに分かれます。

  1. 競合サイトを見つけよう
  2. 競合サイトを分析しよう
  3. 競合サイトの状況を知る
  4. 競合サイトでチェックしたことを自分のサイトでもチェックして比較してみよう

それぞれのステップでどのようなことに注意したらいいのかご説明しているページがありますので、詳しくはこちらをご覧ください。SEOの競合分析をする際のポイント

SEO改善

SEO改善とは、アクセスを増やす機会を妨げる要素を見つけて改善することです。

手間はかかりますが、行えばアクセス数アップや検索順位を上げることに役立ちますのでお試しになってみてはいかがでしょうか?

  • サイトの重複コンテンツ
  • リンク切れの修正
  • タイトルタグは長すぎないか
  • メタタグが欠落しているか重複しているページはないか
  • サイトの読み込み速度遅くなっていないか
  • 画像の表示エラーはないか

まとめ

インターネットの普及で企業も検索エンジンを使用して情報を収集するようになってきました。

そのため、BtoB企業も自社サイトやオウンドメディアを上位表示させて、自社の商品やサービスの認知度アップや売上げ向上に力を入れてきています。

SEO施策をして1度作ったコンテンツは持続的に効果を発揮して長期的な利益を生む資産になります。競合に先んずるためにも、この機会にSEOを活用してみてはいかがでしょうか?

ちなみに、SEOにおいて必要な基本要素や考え方について知りたい方は、「おさえておくべきSEOの基本」の記事でも詳しくご説明していますのでご覧になってみてください。
 

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