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引用するときのルールと引用タグの使い方

更新日:2022/04/21

公開日:2021/10/29

参考文献イメージ
ウェブサイトやブログに他の人が書いた記事や事例を載せたいと思っても、著作権侵害にならないか不安に感じる方は多いのではないでしょうか。著作物とはアイディアや思想、感情などを創作的に表現したものにあたります。文芸や学術、美術、音楽などが著作物に属する範囲です。著作物を無断でウェブサイトやブログに載せると著作権の侵害になります。しかし、法律上決められた形式をとれば無断で載せることが可能です。ここでは、その形式1つである「引用」について詳しくご紹介します。

引用とは?

「引用」とは、他の人が書いた文章や事例などを、自身のウェブサイトの記事やブログ、レポート、論文の中に取り入れるときに元にした書籍や資料のことです。自分の意見や主張を客観的に裏付けるために他者が行った調査結果や書いた文献を参考にします。引用にあたっては、あたかも自分が書いたかのように表現することは認められませんが、引用の表記ルールを守り、オリジナル部分と引用部分が区別して書かれている場合のみ著作者に無断で使用することが認められています。

引用するときの表記ルールとは?

他人の著作物を引用しても認められる表現には次のようなルールがあります。これらを守って掲載した場合のみ引用として認められます。

  • 引用部分を “”(ダブルクォーテーション)や「」(かぎ括弧)で挟む。
  • 引用部分の背景に色をつける
  • 引用部分を枠で囲む
  • 引用部分は、オリジナルの文章から改行して頭を一段下げる
  • 引用元を明示すること(参照:文化庁 著作物について)
  • 引用部分は改変できません。要約したり、変更したりすることなく原文に忠実に掲載する
  • その著作物を引用しなければ説明がつかない場合のみ使用する
  • blockquote(ブロッククォート)タグ(HTMLタグ)を使う

 
引用するときのコンテンツの内容や文字量は、オリジナルの文章が「主」で、引用文が「従」の関係であることが基本です。「従」の文字量が「主」より多くなってしまったり、「従」の文章が主たる内容になってしまったりすると、ご自身の著作物とは言えなくなってしまいます。引用文を取り入れる時は、補足程度の分量になっているかに注意しましょう。

引用タグ(blockquoteタグ・qタグ)の使い方

「引用するときのルール」の中でご紹介したblockquote(ブロッククォート)タグは、比較的に長い文章を引用する場合に使用します。短い文章の場合は、blockquoteタグではなく、qタグを使用します。実際の記述は次のようになります。

長い文章を引用する場合の記述例
<blockquote>
<p>引用文</p>
<cite>引用元:<a href=”引用元URL”>引用元 文献名</a>
</blockquote>

短い文章を引用する場合の記述例
<q>引用文</q>
<cite>引用元:<a href=”引用元URL”>引用元 文献名</a>

引用のよくある疑問

翻訳書を引用するとき

翻訳書は、原作者が外国語で書いた書籍を、日本語に訳して出版する書籍。この場合の表記は、原作者名の後に原作書の発行年と書名、翻訳者名の後に翻訳書の発行年と書名の順番に記載してください。

間接引用のしかた

引用が原文を変えずに載せるのに対して、間接引用は、内容を要約して載せる方法です。間接引用の場合は、短い文節で表現し、著者の姓や出版年を引用文の近くに書いておきます。

サイトからの引用

サイト上の文章や写真を引用する場合は、引用元を明示するだけでなく、そこから実際の情報に飛べるリンクも設置しましょう。そうすることで、どこから情報を引用したのかがより明確になります。

画像の引用

写真は、撮影者に著作権があり、写真に人物が写っている場合には、写っている人物に肖像権があります。仮に人物を撮影するときに利用目的を伝えて掲載許可をとっていても、許可をとった目的と違う用途で使用するときは、許可をとり直す必要が出てきます。トラブルを防ぐためにも、他人の写真を掲載する際は掲載許可をとってから行いましょう。
イラストは創作物のため、作者に著作権があります。掲載する場合は、作者に利用許可をとりましょう。写真の撮影者やイラストの作者に許可が撮れない場合は、版権フリーの画像素材やイラスト素材を使うのも一つです。

その他の出典の示し方

他の人の著作物を利用したときに明記する言葉には、引用の他にも「参考」「参照」「転載」があります。それぞれに引用とどのような違いがあるのでしょうか。

参考

参考とは、自分の考えを決めるために、他人の意見や行ったことを手がかりにすることです。引用は、著作物の文書をそのままのかたちで伝えるのに対して、参考は、「◯◯によれば」というように参考にした事柄を示した上で著作物の内容を要約して伝える表現が使われます。自身の記事で参考文献を伝える際は、書籍、新聞、論文、SNSなど文献によって書き方に違いがあります。新聞やインターネットの情報は更新頻度の高いため、閲覧日や投稿された日時まで記載しておくと見た人も調べやすいでしょう。

参考文献の記述例

Twitter :ツイッターのユーザー名、投稿された(年月日、時刻) 、 Tweet.

youtube :youtubeのユーザー名、投稿された(年月日、時刻) 、ビデオのタイトル

Webサイト:Webサイト名、ページタイトル、入手先URL、(最終閲覧日)

データベース:作者名、データベース名、入手先URL(最終閲覧日)

一般書籍:著者名『書名』出版社、出版年

翻訳書:著者名(苗字・名前)『書名』翻訳者名、出版社、出版年

新聞:新聞名 『記事のタイトル』 発刊年月日、朝刊又は夕刊

参照

参照とは、「文書で説明したことが、この図を見ると視覚的にわかる」という場合に使われる言葉です。「参考」は文書を書くときに手掛かりにした情報を意味しますが、図解やデータなど「参照」は見ればより文書が理解できるという情報に対して使われます。

転載

転載とは、他人が書いた記事や載せている図表、画像などを複製して、もともと公開していた場所とはそのまま別の場所で公開することです。他人の著作物を別の場所に載せるという点は引用と似ていますが、引用の場合は、主となる自身の著作物の中で短いコメントを載せることを指しますが、転載の場合は、主となる著作物が無く、他人の著作物をそのまま掲載することを指します。
仮に主となる著作物があったとしても、その量を上回る他人の著作物が掲載された場合は、主と従の関係が逆転してしまうので、転載と見なされます。

まとめ

SNSの広まりにより、個人でも自由に情報が発信できるようになりました。情報を自由に集めて、簡単に発信できるからこそ、利用する人のモラルや著作権やその他の権利へのリテラシーが必要になってきます。著作権を侵害した場合は、重いペナルティーが課せられますので、著作権の内容を理解したうえで正しく利用しましょう。

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